一昨日「ユニクロ」でこんな下駄を見つけました。なんと千円です。千円で安い安いと騒いでいると、妹から「ユニクロやからね。そんなもんよ。」とさらりと言われてしまいました。しかし、千円というのはユーロ計算すると約7ユーロ(1ユーロ140円)。今、パリのカフェでエスプレッソを注文すると2.5ユーロ(350円)しますから、これはものすごく安いわけです。1週間もすれば日本の物価にも慣れてくるのですが、最初のうちはついユーロ計算して、何でも安く感じてしまい、すごく危険です。反対に、日本からヨーロッパに旅行される方は、何でも高くてびっくりされているのではないでしょうか。
ところで、この下駄、裏がゴム張りで、日常履きにとてもいいです。昨日もこれを履いてお日様の下に洗濯物を干したら、すごく気持ちよかった。この、お日様の下で洗濯物を干せる、というのも、パリでは味わえないことのひとつです。
日本でのお楽しみはまだまだあります。何といっても本屋さんが楽しい。時間を忘れてしまいます。昨日はこんな雑誌を見つけました。メイプルという雑誌の別冊「和の美・日用の美」。簡素で美しい日本のモノがたくさん紹介されています。フランス人なら「L'art de ZEN」(禅の美)と表現するのではないでしょうか。私はフランスでもお重と風呂敷を愛用していますが、盛り付けるものによって二段、三段と調節できるお重と、一段でも三段でも対応できる風呂敷との組み合わせにいつもいつも感心してしまいます。簡素にして機能的。そして何よりも美しい。
無駄なものを省いて空間との調和を重んじる「マイナスの美」。ヨーロッパの「プラスの美」に対してよく使われる言葉ですが、この雑誌ではそんな日本の美がたくさん紹介されています。
そういえば、下駄もきれいな形をしています。やっぱり千円はお買い得。